いつも通り、実際に公立中学校の定期テストで使用した問題を少しアレンジしてみました。
テスト前に一度解いておいてくださいね!
社会科の進め方は学校や教師によって異なるので、自分の範囲に合った問題を選んでください。
問題
解答用紙
模範解答
解説
今回は問題の解説というより、歴史の流れを言葉で説明してみた。
この大まかな歴史の流れをつかむと丸暗記しなくても覚えることができるぞ!
後半でも紹介するけど、歴史の流れをつかむコツは歴史マンガを読むこと。
字より絵の方が多いマンガだけど、これが意外と勉強になるんだな~!
1.
古墳は王や豪族などの有力者のお墓。
大阪府堺市にある大山古墳はなんとピラミッドを超える大きさ。
つまり、それだけ大きなお墓に埋葬されるということは、それだけ大きな力を持った人物が存在したといことなんだ。
弥生時代からムラやクニ同士の争いがあり、大きなクニが作られ、支配者は「王」と呼ばれた。
近畿から北九州になるクニの一帯を支配したのがヤマト王権で、その支配者が「大王」のちの天皇。
昔は「大和朝廷」といわれていたが、最近では、「大和王権」や「ヤマト王権」といったりもする。
自分の教科書に合わせてね。
古墳時代から「古代」という時代区分で呼ばれ、身分の差ができたのが特徴だ。
次の飛鳥から奈良時代にかけて現代の国の原型ができ、中国にならって律令や税制が整えられていくぞ。
2.
5世紀頃の中国や朝鮮半島は必ずおさえておいて!
朝鮮半島は新羅、高句麗、百済、ヤマト王権から派遣された豪族がおさめたとされる伽耶(かや)がありました。
7世紀に新羅が朝鮮半島を統一しますが、その時に百済などから多くの人が日本へやって来ました。
その人たちのことを渡来人といいます。
渡来人は非常に高度な技術を持ち、漢字や儒教、須恵器などをもたらしました。
なぜだかわかる?
黄河や長江流域で起こった中国文明のせいなんだ。
中国文明が起きた中国は非常に高い文明を持っており、当時の都である長安には各国から留学生が集まり、100万人を超える大都市だったんだ。
高度な文明を学習するための留学生で、日本からも遣隋使や遣唐使として多くの留学生が海を渡ったんだ。
3.
飛鳥時代といえば聖徳太子。
現在の教科書では聖徳太子という記述はなく厩戸皇子(以下聖徳太子)と書かれている。
聖徳太子は天皇中心の国づくりを目指すんだ。
なぜなら自身が推古天皇の甥にあたり、皇族出身だったから。
さらに仏教の伝来をめぐり豪族の物部氏と蘇我氏の争いが起こり、戦いに勝った蘇我氏が天皇をもしのぐ権力を持とうとしていらから。
聖徳太子がしたことは大きく3つ。
才能があれば身分に関わらず出世できる冠位十二階。
役人の心構えを示した憲法十七条。
遣隋使を送り、高度な文明を取り入れた。
理想としたのは天皇を中心とした中央主権国家。
ところが、聖徳太子が亡くなった後、子どもである山城大兄王(やましろのおおえのおう)が蘇我氏に殺される。
豪族である蘇我氏が権力を持ち、天皇をおびやかす存在になったんだ。
そこで聖徳太子の志を継いだ中大兄皇子と中臣鎌足らが蘇我氏を滅ぼしたんだ。
この事件を「大化の改新」ではなく「乙巳(いっし)の変」という。
じゃあ大化の改新って何?
中大兄皇子は天智天皇となり、元号を大化とする。
「大化」は令和や平成と同じく元号で、日本で初めて定められた元号なんだ。
また土地と人民を天皇のものとする公地公民を確立する。
これも聖徳太子の天皇を中心とした中央集権国家を作ろうとした志を継いでいる。
蘇我氏を滅ぼし、公地公民の制度を確立する一連の動きを大化の改新というんだ。
蘇我氏を滅ぼした事件を「乙巳の変」、一連の動きを「大化の改新」っていうのね。
その頃、朝鮮半島では新羅が朝鮮半島を統一する。
仲の良かった百済や日本から豪族が派遣された伽耶(かや)を応援するために、援軍を送る。
唐と新羅の連合軍相手に百済と日本は敗れてしまうんだ。
これを白村江の戦いという。
戦いに敗れた天智天皇は唐と新羅の連合軍が日本に攻めてくることを恐れ、都を大阪の難波宮から滋賀の大津宮へ移す。
さらに九州北部に水城や山城を作り、防人という兵士を配置する。
天智天皇が亡くなると息子の大友皇子と弟の大海人皇子の間で後継ぎ争いが起きたんだ。
これを壬申の乱と呼び、勝利した大海人皇子が即位して天武天皇となる。
「次の総理大臣は俺だ」というように、この後も後継ぎ争いは起きるぞ。
天武天皇の皇后である持統天皇によって国の決まりである大宝律令が完成する。
もちろん唐の律令を模範にして作ったんだ。
この頃の見本は高度な文明を持った唐など中国。
律令に基づいて行われた政治を「律令政治」という。
この頃、「倭」ではなく「日本」、「大王」ではなく「天皇」と呼ばれだしたといわれている。
4.
聖武天皇が奈良の平城京に都を移してから奈良時代という。
地方を国・郡・里に分け、国には国司、郡には郡司、里には里長をおいて管理する。
なんか現在の都道府県みたいでしょ。
さらに6歳以上の男子に口分田を与え、そこから収穫高の3%を「租」として納めさせたんだ。
現在の税金みたいなもの。
しかし、現在のような農機具はありませんし、品種改良もされていないので収穫高は天候に大きく左右されたんだ。
極端に寒ければ全然収穫できなかった。
きちんと税を回収するために戸籍も作られた。
苦しい農民たちは口分田を捨てて逃げ出したんだ。
そこで新しく開墾した土地は3代にわたって国に返さなくてよいという三世一身法を出す。
それでも逃げ出す農民が後を絶たなかったので、新しく開墾した土地は永久に返さなくてよいという墾田永年私財法が出された。
それでも「租」の税からは逃げられなかったので、農民は有力な貴族や寺社に土地を寄進して税から守ってもらうようになる。
そのようにして貴族や寺社は土地を増やしていった。
これで公地公民が崩れ、荘園といわれる自分の土地を持った貴族や寺社が権力を持っていく。
それが武士につながっていくんだ。
5.
聖武天皇は国ごとに国分寺・国分尼寺を建て、都がある奈良には東大寺を建てて大仏を建立する。
聖徳太子の理想と同じく、天皇を中心とする中央集権国家を目指したのですが、そこに仏教の力を利用したんだ。
それを鎮護国家と呼ぶ。
まとめ
「古代」と呼ばれる古墳時代から平安時代にかけての歴史の流れをしっかりとつかむことで、武士が登場する理由が理解できるんだ。
旧石器時代から弥生時代の「原始」と違って、貧富の差が大きくなり、同時に身分の差ができた。
高度な文明を持つ中国にならって都や律令を作ったんだ。
国の決まりや税制って現在の国みたいでしょ。
この頃に倭ではなく日本、大王ではなく天皇と呼ばれるようになる。
租の税から逃げ出した農民を保護する貴族や寺社が登場する。
農民は自分の土地を寄進して税から守ってもらったんだ。
公地公民は崩れ、荘園と呼ばれる私有地が増えていくことになるんだ。
これが後の武士の登場につながるので、しっかりとおさえておいてね!
歴史マンガって本当にいいの?
マンガで絵の方が多いから、教科書みたいに疲れないし、頭に入りやすいぞ!
オススメは中古で買うこと!
値段もおさえられるし、勉強が終われば高く売れるんだ。
だまされたと思って一度歴史マンガを読んでみて!
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