地理が得意にならないよ~!
まさか暗記してませんよね?
社会は暗記よ!
因果関係がわかると、もっと覚えやすくなりますよ!
中学地理の面白い授業とは
社会も含めて、暗記する作業は必要です。
ただやみくもに覚えるのではなく、年号の語呂合わせを使ったり、因果関係を知ると知識の定着度はまったく異なります。
社会って教科書を読めばわかるやん!
比較的よくできた学校の生徒に実際に言われたことがあります。
確かに社会は他の教科に比べて、教科書を読めば理解できる教科かもしれません。
しかし、すべての学校のすべての生徒が、そうであるかというと難しいです。
なので私は、教科書通りの授業はやめて、社会にいかに興味を持たせるかという授業作りに力を注ぎました。
社会という教科自体に興味・関心を持つことで、学習する意欲を起こし、最終的に教科書に戻ることができれば理想だと思います。
日本の教科書って思っている以上に考えて良く作られているんです。
ただ教科書通りの授業ってつまらないですよね。
では実際の授業で使ったネタを利用して地理を復習します。
特に「食べ物」を例に、ヨーロッパとインドの農業を取り上げます。
特に地理が嫌いで苦手で仕方がないという方は必見ですよ!
ヨーロッパの農業
ドイツの食べ物といえば何を連想しますか?
うーん!?
ソーセージ!
はい、ビールも有名ですね。
ではイタリアといえば?
パスタ!
ピザ!
それらをもとにヨーロッパの農業を考えてみよう!
ヨーロッパの農業は、北部と中部、南部に分かれています。
北部
オランダやデンマークなどでは涼しい気候を利用して酪農が行われています。
日本でも北海道のような涼しい場所では酪農が行われています。
ヨーロッパのどこが暑くてどこが涼しいかなんてわかんないよ。
北緯40度の緯線に注目してください!
日本で北緯40度の緯線は秋田県を通ります。
そのまま西へ緯線に沿って進むと、なんとスペインのマドリードを通るのです。
マ、マドリード。情熱の国だと思っていたわ。
そうなんです。秋田県とスペインは緯度は同じなのです。
じゃあ、イギリスは北海道とほぼ同じ緯度なんだ。
でもイギリスは西岸海洋性気候で、北海道より暖かいと思うけど。
暖流の北大西洋海流の上を流れる偏西風のおかげで、緯度のわりに暖かい気候なんです。
これでヨーロッパの暑い寒いがわかったよ。
北部は北海道と同じくらいの緯度で、涼しい気候を利用して酪農が行われています。
中部
ドイツなどアルプス山脈北部では混合農業が行われています。
混合農業は、穀物栽培と家畜の飼育を組み合わせて行う農業です。
穀物は家畜のえさになるだけでなく、小麦はパン、大麦はビールに加工されます。
ソーセージが豚の腸詰だと知っていましたか。
肉と血を混ぜたものを腸に詰めて調理したものがソーセージです。
だから混合農業が盛んなドイツではソーセージとビールが有名な理由がわかりましたね!
南部
イタリアなどの地中海に面した場所では、地中海式農業が行われています。
ここで地中海性気候の復習です。
農業は地中海「式」、気候は地中海「性」に注意してください!
地中海性気候は温帯に属し、夏は乾燥して冬に雨が多いことが特徴です。
雨温図の年間降水量を示す棒グラフが谷型になります。
雨が少し降る冬に小麦を栽培して、夏は乾燥に強いオリーブやぶどう、コルクガシなどが栽培されます。
ある食品の生産量のベスト3の国です。なんの食品でしょう?
1位スペイン
2位フランス
3位イタリア
答えはワインです。
4位にポルトガルです。
乾燥に強いぶどうからワインが作られるのです。
すべて地中海性気候の国です。
コルクガシはワインの栓として利用されています。
小麦を利用したパスタやピザ、そしてワインは特有の気候を利用して作られるのです。
日本と違って主食が米でない理由がはっきりとわかりますよね。
インドの農業
インドといえばカレー!
日本でカレーといえばカレーライスですが、インド料理屋ではナンも選べますよね。
ナンで?
おもんねー
正確にはバングラデシュ方面の海側では降水量が多く、米やジュートが栽培されています。
ジュートは麻の一種です。
パキスタン方面の内陸部では小麦が栽培されています。
ヨーロッパの農業でも小麦が出てきましたが、麦は米に比べて水を必要としません。
だから降水量が少ない地域で主に栽培されています。
インドではパンジャーブ地方が小麦の栽培で有名です。
小麦はパンの原料です。
パンにジャムをつけて食べますよね。
パンにジャム、パンジャーム、パンジャーブ!
おもしろくない!
中央に位置するデカン高原では綿花が、アッサム地方やスリランカでは茶が栽培されています。
「あ、寒っ~」って思ったらお茶を飲みますよね、アッサムw
そのセンスが寒いわ
水稲耕作といって米を作るためには、たくさんの水が必要で、雨がたくさん降る地域でないと栽培できないのです。
降水量が多い地域では米が、少ない地域では小麦が栽培されています。
雨が少なく乾燥した地域では、オリーブやぶどう、コルクガシなどが栽培され、その地域特有の食べ物が生まれるのです。
まとめ
関西地方ではうどんが好きな人が多いです。
私は珍しくそば派です。
うどんやそうめんの原料は小麦。
同じ麺類にビーフンやフォーなどがあります。
ビーフンやフォーはライスヌードルと呼ばれ、原料は米です。
ビーフンは中国福建省や台湾、フォーはベトナムのような東南アジアで食べられています。
ビーフンやフォーが食べられている地域は、温暖で雨の多く、米の栽培にはぴったりです。
実は気候と食べ物はとても密接な関係があるんです。
ただ単に気候や雨温図、特産物を丸暗記するのではなく、気候に注目して、そこではどのようなものが栽培されているのかということを考えると面白く、知識として定着しやすいです。
今回は「食べ物」に注目して、ヨーロッパとインドの農業を復習しました。
「北緯40度」など、もっともっと視野を広げて考えてみると、地理ももっと面白く、覚えやすくなるのではないでしょうか。
同様の視点を持って、アメリカやアフリカの農業についても考えてみてください。
今まで見えなかった発見が必ずありますよ!
面白い覚え方やトリビアがあれば、ぜひ教えてください。
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