この問題が完璧に解答できた人は、もう社会の勉強をする必要はありません。
今回も「いかにライバルに差をつけるか」をポイントに解説しました。
範囲は公民、日本国憲法~国会、内閣、裁判所までとしました。
もうすでに社会の力もずいぶん付いてきたと思います。
あとは問題慣れし、いかにライバルに差をつけられるかです。
公民10個の大問と歴史総合問題1個のボリュームです。
とにかく問題を解く、するとおのずと苦手分野がわかってきます。
入試までまだまだ時間はありますよ。

レッツ、アウトプット!
社会科は学校によって進み方が異なるので、学年やテスト名に関わらず、範囲の記事を選んでください!





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— タッド先生@教育ブログ運営中 (@tadblog_school) November 6, 2023
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問題
note
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模範解答
【中3】2学期期末テスト(社会・公民)日本国憲法~三権分立【予想問題】模範解答


解答・解説
1.
(2)「自由権」は、「精神」「経済」「身体」の大きく3つに分けられます。
ア・イ・ウは精神の自由ですね。
エは経済の自由で、特に職業選択の自由になります。
2.
(1)
ア:自由権
イ:社会権
「団結権」「団体交渉権」「団体行動権」が労働三権として認められています。
ウ:財産権って社会権と思いきや自由権なんです。
この選択肢が問題の決め手になります。
エ:平等権
3.
(1)
ア:そのまま参政権です。
イ:請求権
ウ:社会権
エ:請求権



基本的人権を表にしてみました。
平等権 | ||
精神の自由 | ||
自由権 | 身体の自由 | |
経済の自由 | ||
基本的人権 | 生存権 | |
社会権 | 教育を受ける権利 | |
労働基本権(労働三権) | ||
請求権 | 請願権、裁判を受ける権利、国家賠償請求権 | |
参政権 | 選挙権 | |
被選挙権 |
4.
(2)小選挙区制と比例代表制の特徴を、それぞれおさえておく必要があります。
小選挙区制
- 大きな政党が勝ちやすく、政局が安定する。
- 有権者が直接、候補者を選べるので、民意が反映される。
- 1位以外の候補に投票した民意が無視され、死票が多い。
比例代表制
- 小さい政党も勝ちやすく、政局が安定しない。
- 「候補者」ではなく「政党」に投票するので、民意が反映されにくい。
- 票数に応じて議席が配分されるので死票が出にくい。
5.
(2)比例代表制で議席を配分する「ドンド式」のやり方です。
ここで他の受験生と差がつくところなので、しっかりと覚えておきましょう。



まずは各政党の得票数を見てください。
それぞれの得票数を「1」「2」「3」…の順で割っていきます。
A党 | B党 | C党 | |
÷1 | 25000 | 15000 | 7000 |
÷2 | 12500 | 7500 | 3500 |
÷3 | 8333 | 5000 | 2333 |
次に割った数を大きいものから順番をつけてみましょう。
A党 | B党 | C党 | |
÷1 | 25000(1位) | 15000(2位) | 7000(6位) |
÷2 | 12500(3位) | 7500(4位) | 3500(8位) |
÷3 | 8333(5位) | 5000(7位) | 2333(9位) |
比例代表制で当選するのは3人ですから、上位3位を選べばいいのです。
A党 | B党 | C党 | |
÷1 | 1位) | 25000(2位) | 15000(7000(6位) |
÷2 | 3位) | 12500(7500(4位) | 3500(8位) |
÷3 | 8333(5位) | 5000(7位) | 2333(9位) |



しかし、ここが応用問題!
小選挙区比例代表制です。
小選挙区である選挙区選挙を見ると、北選挙区で「あ」、南選挙区で「い」、東選挙区で「う」が当選しています。
比例代表選挙の名簿に「い」の名前がありますが、選挙区選挙で当選したので、第4位の人が繰り上がり当選となるのです。
A党 | B党 | C党 | |
÷1 | 1位) | 25000(2位) | 15000(7000(6位) |
÷2 | 3位) | 12500(4位) | 7500(3500(8位) |
÷3 | 8333(5位) | 5000(7位) | 2333(9位) |
ドント式の議席配分方法で、各政党の議席配分はこのようになります。



ん!?
3位のA政党の名簿に2人の名前があるけど…。



ここで登場するのが「惜敗率」です。
なかなかドンド式でも、ここまで突っ込んだ問題は出ません。
だからこそ、ここまで覚えておくと受験の時、ライバルに大きな差をつけることができるのです。



惜敗率の計算方法は、このように求めます。
小選挙区で落選した人の得票数÷当選した人の得票数×100
え:(7500÷10000)×100=75%
か:(2500÷5000)×100=50%
となるので、惜敗率が高い「え」が当選することになります。
よって、選挙区選挙で「あ」「い」「う」、比例代表選挙で「く」「え」「き」が当選することになります。
3位だからといって「え」「か」が両方当選しません。
まずはドント式の計算方法で、各政党の議席数を決定します。
名簿を見て、複数いる場合は「惜敗率」を計算して当選者を決定します。
6.
(1)少し難しかったかもしれません。
ア:国会議員の不逮捕特権は、「任期中」ではなく、「(国会の)会期中」だけです。
(2)衆議院可決後に参議院で否決された場合、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再可決すれば法律となります。
これを「衆議院の優越」といいます。



では問題!
今回のテストでは問わなかったですが、参議院より衆議院が優越する理由を「解散」という言葉を使って説明してください。
衆議院は任期が短く、解散があり、民意(国民の意思)を反映しやすいから。
7.
(1)
イ:国会の仕事です。
(2)ややこしいですが、考え方を説明します。
「ウ」の決定という言葉です。法律案や予算案は出しますが、決定するのは国会です。
なぜなら大切なことを内閣総理大臣が決定しては独裁になりかねません。
あくまで民主主義なので、国会という国民の代表者の集まりで話し合い、決定されます。
(3)一部の公務員においては労働基本権(労働三権)が認められていません。
警察職員、消防職員、自衛隊員などです。



なぜでしょう?
理由まで考えると頭に定着しますよ。
団体行動権は簡単にいえばストライキです。
「給料を上げてくれないなら仕事をしないぞ!」ということです。
話し合いをしている間、警察も消防もいっさい仕事をしてくれないと大変なことになりますよね。
だから労働基本権は一部の公務員に適用されていません。
(2)これもややこしかったですね。
「三審制」とは言いますが、新たな証拠が見つかった場合などは最高裁の判決後でも、もう一度審理を申し出ることができます。
(3)
ア:原則、逮捕するには「身体の自由」を奪うことになるため「令状」が必要ですが、例外として現行犯逮捕は令状は不要です。
イ:この行為は犯罪だとあらかじめ明確に決められています。
これを「罪刑法定主義」といいます。
だってルールになかったのに、いきなり今日からアウトとかいわれて逮捕とか嫌でしょ。
エ:自白だけでは有罪にはなりません。
昔は自白を引き出すために拷問に近い取り調べが行われていました。
現在では自白に加えて、物的証拠も必要になります。
9.
(3)
ア・イ:裁判員裁判は第一審で行われます。
ウ:日本国憲法では「特別裁判所」の設置を認めていません。
特別裁判所とは、戦時中の軍法会議とかです。
(4)



解説を書いていて自分の誤りに気づきました。
問題文に「判決が確定したあとで、新しい証拠が出るなど裁判の重大な誤りが疑われる場合、裁判のやり直しを求めることがある」と書いています。
大問8(2)で「最高裁判所の判決が~」のエが答えになりますが、この問題が大きなヒントになりますよね。
意外とテストでもこういうことがあるので、最大限に利用してください。
11.
(4)③
1984年、陸奥宗光によって治外法権が撤廃され、1911年、小村寿太郎によって関税自主権が回復しました。
年号は必要ありません。
不平等条約の改正の背景をおさえていれば大丈夫です。



なぜアジアの小国だった日本に欧米が耳を傾けたのでしょう?
1894年に始まった日清戦争に勝利し、1904年に始まった大国ロシアとの戦争に勝ったからなんです。
ロシアの南下を恐れたイギリスとも1902年に日英同盟を結んだりもしています。
(5)
ア:勘合貿易は中世の室町時代です。
ウ:ローマ教皇に使節が派遣されたのは中世の安土桃山時代です。
エ:古代の飛鳥時代です。
(6)②
ア:1978年、日中平和友好条約が結ばれた結果、日本へパンダがやってくることになりました。
イ:東京オリンピックは1964年。
ウ:ベルリンの壁が崩壊し、冷戦が終わったのが1989年。
エ:1946年。


まとめ
いかがだったでしょうか。
受験生とはいえ、公民の国会・内閣・裁判所はまだ習ったばかりで難しかったかもしれません。
ただ一度でも問題を解いておけば、自分の苦手な範囲が分かりましたよね。



全然できなかった。



かまいません。入試本番まで時間があります。
一度つまづいた分頭に残りやすくなったともいえます。



大問11の歴史総合は手ごたえはありましたか?
夏休みや実力テストの勉強などで、ずいぶん力がついてきているのではないでしょうか。
社会という教科は最後の最後まで伸びしろがある教科です。
寒くて大変な時期だと思いますが、最後には「社会を武器」に入試で戦えるよう願っています。




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