この記事では、クラス替えの続編として、「1組は問題児が多いの?」「1組になるってことは優等生だ」という噂を検証します。
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記事を書いているのは、公立中学校6校を経験した元中学校教員のタッドです。
落ち着いた学校から、廊下でトイレットペーパーが燃えていた荒れた学校まで、さまざまな公立中学校を経験しました。
果たして1組は問題児が多いのか?
はたまた1組になったということは優等生なのか?
担任や教室配置、体育の授業など、さまざまな角度から検証します。
では、いきましょう!
1組の担任は学年主任が持つ!?
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1組には問題児が多い。
1組は優等生だ。
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結論からいうと、この噂は半分正しく半分間違いです。
なーんだと思われたかも知れませんが、半分は正しいのです。
「学年主任のクラス」というキーワードも見かけました。
過去を振り返っても、1組の担任を学年主任が持つことが多かったです。
ただ必ずという訳ではなく、学年主任が担任を持たず、経験の浅い担任の副担任として入ることもあります。
学年主任となると、さまざまな保護者対応を経験してきたので、いわくつきの問題児をクラスに抱えることがあります。
いわくつきの問題児と書くと語弊がありますが、保護者対応が困難な生徒です。
問題児とは、なにもやんちゃな生徒とは限りません。
「保護者対応」が困難と言った方がいいでしょうか。
生徒本人はともかく、何かにつけて保護者がクレームを入れてくる。
そうなると学校側も特別な措置を考えないといけません。
「問題児」という言葉は好きではないので、以下やんちゃな生徒とします。
すると1組は問題児、いや、やんちゃな生徒を抱えるクラスになります。
他のクラスにもやんちゃな生徒はいますが、保護者対応が困難となると一筋縄ではいきません。
学校側も腫れ物に触るような扱いになることもあるので、より目立つのかもしれません。
1組以外のはやんちゃな生徒は、2つのパターンのクラスに配置されることが多いです。
一つ目は、担任が生活指導バリバリの体育教師のクラス。
もう一つは、担任が野球部やラグビー部の顧問で、やんちゃな生徒をクラスと部活動で一緒に抱え込むクラス。
この2つのパターンのクラスは、担任の前ではおとなしいが、いけると思った教員の前では態度を変えるので大変でしたね。
1組は問題児、かつ頭のいい生徒がいるという図式
クラス替えでは、全体的なバランスを考えます。
やんちゃな生徒がいるクラスには、比較的リーダー的な生徒を意識的に配置するので、「問題児がいるが優秀な生徒もいるクラス」といえるのです。
しかし、これは1組に限ったことではありません。
ただやんちゃな生徒を持つ担任が限られているので、学年主任のクラスに比較的多いということになります。
1組を学年主任が持つことが多い
→ やんちゃな生徒を持つことが多い
→ 優秀な生徒が集められることが多い
⇒1組は問題児がいる、頭のいい生徒が多い
ということです。
繰り返しますが、あくまでそういう傾向が強いだけで、やんちゃな生徒や優秀な生徒は1組以外にもいます。
不登校で隠された悪
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私が初任で行った学校は驚くほど荒れていました。
空き時間に廊下を巡回していると、廊下の流し台でトイレットペーパーが燃えていたことがありました。
1組は学年主任が担任を持っていました。
一見、1組はさほど荒れたようには見えません。
むしろ他のクラスの方が、やんちゃな生徒が多い気がしました。
実際は、本当のやんちゃであるヒロシ(仮名)とハルキ(仮名)が不登校状態だったからです。
ヒロシは数回見たことがあります。
突然、私服で学校に現れます。
頭髪は脱色した金髪とうか白髪で、少し会話しても何を考えているか分かりません。
挙動不審で、どのような行動をするかがまったく読めず怖かったです。
いつも学校にいるやんちゃ共の態度がヒロシの前では違います。
彼らのなかでも別格なのだということが嫌でも分かりました。
そしてハルキです。
この学校には1年しかいませんでしたが、私はハルキを見たことがありませんでした。
ただ「ハルキ部屋」という部屋が存在することは噂で聞いていました。
彼もヒロシと同様のやんちゃで、登校した場合はハルキ部屋で応対するということでした。
ヒロシもハルキも1組でした。
ただ、ほとんど学校に来ないので、1組は荒れたようには見えません。
しかし、実際はヒロシやハルキのような生徒が在籍していることがあるのです。
教室配置から考える1組の特徴
言い方は悪いですが、学校は刑務所に近い感じがします。
それは管理教育のためです。
効率的に生徒を管理し、問題を予防するためです。
職員トイレの入口には扉があるのに、生徒用トイレにはありません。
廊下から丸見えなので嫌ですが、これもトイレ内で喫煙やいじめなどの問題行動を予防するためです。
ずいぶん公立学校の荒れも収まってきたみたいなので、トイレくらい気持ちよくしたいものですね。
教室配置を学年別でみると、1年生は4階、2年生は3階、3年生は2階だったりします。
ところがクラス別では、他のクラスに比べて1組は必ず職員室に近くなります。
授業へ行く時、職員室を出て1組、2組の前を順番に通り5、6組にたどり着きます。
やんちゃな生徒が問題を起こした場合、1組であれば、すぐに教員が駆け付けられるようにとの対策でしょうか。
これは本当に私の主観になりますが、1組から奥(2組→5組)に行くに従って、やんちゃというか自由な生徒が多かった気がします。
やはり職員室や教員の目でしょうか。
5組や6組の奥のトイレや階段で悪さをする生徒をたくさん見ました。
1組のやんちゃな生徒が休み時間に5、6組の方へ行くことも多いです。
主観なので、奥のクラスに行くほど、やんちゃ、いや自由な生徒が多いイメージですが、いざ授業に行くとそうでもないことも多かったです。
体育の授業から考える1組の特徴
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中学校の体育の授業は2クラス合同で行います。
男女別になるので、合計は40人程度ですが、いざ男ばかりになると悪さをする生徒が出てきます。
クラス数は奇数になる年もあれば、偶数になる年もあります。
奇数になれば、体育を単学級で行うクラスが出てきます。
例えば5クラスあると、「1組」「2組+3組」「4組+5組」と分けることができます。
座学ではそれほど悪さをしませんが、体育のように他のクラスの生徒と一緒になると悪さをする生徒がいます。
落ち着いて体育の授業を行うために、その生徒を1組にして、体育を単学級で行うこともあります。
こうしたことから、1組はやんちゃな生徒がいると思われるのかもしれませんね。
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まとめ
![](https://tadblog.net/wp-content/uploads/2022/12/cdc-GDokEYnOfnE-unsplash.jpg)
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「1組は問題児が多い?」
「1組は頭がいい?」
半分間違いで半分正解です。
半分が正しいというのは、
1組を経験豊富な学年主任が担任を持つことが多い
↓
1組に問題児とされる生徒を抱えることがある
↓
(問題児が不登校であることもあり、目立たない場合がある)
↓
クラス替えで、問題児をカバーするためのリーダー的な生徒が配置されることが多い
↓
1組は問題児が多い、比較的頭のいい生徒が多い傾向がある
これが大まかな図式で、必ず学年主任が1組の担任をしたり、1組が問題児が多く、優秀な生徒が多いとは限りません。
学年によっても落ち着き具合も異なり、対応も同じようにはいきません。
ただ教室配置の面で職員室からの目が届きやすいこと。
クラス数が奇数の場合、体育を単学級で行えること。
このような条件で、やんちゃな生徒を1組にした方が管理しやすいのかもしれません。
ただ6校を経験した私個人の感想は、1組は優秀や真面目などのクラスのイメージはありません。
あえていうと、担任の個性がクラスにも表れているといえます。
ある定年間近の教員が担任をするクラスがありました。
昔は部活動もバリバリやっていたそうです。
教科指導はピカイチですが、どこか抜けています。
歳のせいなのか、肝心な連絡事項をホームルームで言い忘れるのです。
本人に悪気はありませんし、教科指導はピカイチなので生徒も責めません。
「先生が言わなくても、忘れて怒られるのは俺らや」
と自分たちで行事予定表を確認して、ホームルームをしていました。
「俺がこんなんやから生徒がしっかりしよる」
と笑っていましたが、あの先生なら意図的にボケていたのかもしれません。
ということで、噂は半分正解で半分間違いでした。
クラスは担任の個性がモロに出ます。
なんせ学級王国と言われるくらいですから。
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