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【春休みの過ごし方】中3の今からでも間に合う受験勉強のやり方【手遅れ!?】

来週、学年末テストが行われる中学校が多いです。

「もうすぐ春休みだ!」と嬉しい気持ちの反面、3学期の成績を見て「やばい!」と思う方もいるのは。

春休みが明ければ、中学3年生。

いやでも「受験」の2文字が頭をよぎりますよね。

一緒に遊んでいた友達が、突然、塾へ行き始めたり、一気に受験モードに突入します。

やるきなしお

えっ、このままで高校に進学できるの!?

できすぎこ

自分が希望する高校に入るために、もう少し成績を上げないと。

やるきなしお

でもどうしていいか分からない。

そこで元公立中学校教員の私が、春休みの過ごし方や、中学3年生からでも間に合う成績の上げ方、勉強法をお伝えします。

決して難しいできないことをいうつもりはありません。

結論からいうと、数学のような積み上げ型の教科ではなく、特に社会を頑張ろうということです

私が元社会科の教員ということもあります。

社会は受験に近づけば近づくほど、有利になる教科です。

その理由や中学3年生の学校生活、具体的な社会の勉強法について解説します。

決して数学や理科などを勉強するなという意味ではありません。

定期テストや実力テストの同じ1点なら、社会に比重を置いた方がいいよということです

私立専願で受験に社会科は必要ないという方も、定期テストや実力テストで社会は必要です。

苦手だとあきらめないで、やってみてください。

私が教員時代に発行していた教科通信のサブタイトルは「社会を武器に!」でした。

タッド先生

普通を通り越して、社会を受験の武器にした生徒もいましたよ。

では、いきましょう!

目次

中3から成績は上がる、手遅れ!?

「数学・英語・(国語)」と、「理科・社会」の2つのグループの違いが分かりますか?

前者は積み上げ型で、後者はそうではありません。

積み上げ型の教科では、1年生からの基礎がないと問題が解けません。

「英語なんて、日本語じゃないし」とあきらめモードの生徒もいました。

例)中学2年生の英語の問題です。

私は理科は最も難しい教科だと思います。

( I / subject / science / think / is / difficult / most / the / . )

I think science is the most difficult subject.

まず、主語述語と正しい英語の語順と単語の意味が必要です。

次に、これは比較級の最上級を問う問題だと理解して、並べなければいけません。

ところが社会では、1~2年生で地理歴史を並行し、3年生では公民を学習します。

少し前までは、1年が地理、2年が歴史、3年が公民でした。

積み上げ型の科目ではないので、分野ごと、あるいは分野のなかの単元ごとで対応できます

厳密にいえば、地理と歴史、公民は関係しており、そのつながりを意識して学習すれば最高ですが、社会科の教員にでもならない限り必要ありません。

タッド先生

つまり、地理ができなくても歴史の問題が解けるのです。

例)2021年度大阪府公立高校入試問題

地理

九州地方に位置する阿蘇山には、火山活動によってできたa(ア:カルデラ イ:フォッサマグナ)と呼ばれる大きなくぼ地がみられる。また関東地方には、富士山からなどの火山灰が積もってできた、関東ロームと呼ばれる赤土におおわれた台地が広がっており、このような土地の特徴から、関東地方の台地上の農地はおもにb(ア:田 イ:畑)として利用された。

a:ア b:イ

歴史

図Ⅰの鉄剣は、a(ア:青森 イ:埼玉 ウ:熊本)県にある稲荷山古墳で出土した鉄剣である。図Ⅰ中の楕円で示した部分には「獲加多支鹵( b )」という漢字が刻まれており、( b )は大和政権(ヤマト王権)における最高権力者の称号である。

a:イ b:大王

歴史のaは少し難しいですが、歴史ができなくても地理はできますよね。

タッド先生

これ実際の2021年の大阪の公立高校の入試問題ですよ!

ちなみに歴史のaは、イの埼玉県とウの熊本県で迷ってほしいです。

なぜなら熊本県には江田船山古墳(えたふなやまこふん)があり、そこでも同様に鉄検が発見されているからです。

それを見抜いて、イの埼玉県を選んだあなたは、もう社会科は大丈夫です!

ちなみにこの稲荷山古墳(いなりやまこふん)出土の鉄剣は資料問題として、定期テストや実力テストにもよく出題されるので覚えておいてください。

春休みの過ごし方

中学2年生の春休みの過ごし方は自由でいいと思います。

なぜならゆっくり過ごせる最後の長期休暇になるからです。

3年生になれば、定期テストが5回、実力テストが5回あります。

夏休みは最後の追い込みで、冬休みが明ければもう受験です。

部活動や塾の春期講習があると思いますが、友人と遊んだり、家族旅行に行ったりする最後の機会なので、楽しく過ごしてください。

ただ、「社会を武器」にするために、これからいう3つの勉強法を取り入れてみてください

春休みの宿題には、1~2年で学習した地理と歴史の復習が出ると思います。

春休みや時間のある時に、しっかり地理歴史の復習をして、苦手な分野をチェックしておくといいでしょう。

教え子のなかでも、地理が好きな生徒、歴史が好きな生徒など、得意分野はバラバラでした。

3年生は、歴史の残りと公民を学習します。

進度にもよりますが、最後の方の授業は自習になります。

しかし、現在進行形で公民を学習しながら、地理と歴史を復習するのは大変な労力です。

なので春休みの宿題で、地理と歴史の復習が出たら、しっかり苦手分野をチェックしてみてください。

タッド先生

では具体的な社会の3つの勉強法です。

中3からでも間に合う具体的な勉強法3選

1.意識改革

3年生から授業により集中して、授業中に内容を理解しようと意識を改めてください。

歴史の最後は近現代で、よく入試で問われる単元です

そして公民を学習しながら、地理と歴史を復習します。

タッド先生

じゃあいつ公民を復習しますか?

でも毎授業をすべて理解するのは難しいので、それくらいの気持ちで授業に臨んでください。

2.アウトプット

僕の授業内でも、アウトプットすることは口うるさく言ってきました。

一問一答式や受験用問題集を解くことを優先してください。

タッド先生

分からなければ、すぐに解答を見てもかまいません。

携帯のアプリでもいいですよ。

タッド先生

とにかく問題を解く、アウトプットをしましょう。

友人とペアで問題を出し合ったり、一人であれば予想問題を作ってみてください。

これが意外と面白いんです!

俺ならこのような角度で問題を出すぞというのは、非常に勉強になります。

どうしても分からない問題は、深追いせずにどんどん飛ばしてください。

満点を取る必要はないですし、後で先生に質問に行ってください。

現在は理解できなくても、時間が経つにつれて分かってくることもあります。

3.教科書を読み込む

「2.アウトプット」と矛盾してるやんと思われるかもしれません。

しかし、これは実績があるのです。

ある中学校で教えていた時、まれにみる優秀な学年でした。

最終的に3年生の3学期の社会科の成績は、学年の半分くらいが「5」をつけました。

その学年が卒業する時にアンケートを取りました。

「社会科の成績を上げるためにしたことを教えてください」

という質問にさまざまな勉強法を挙げてくれました。

  • しっかり授業を聞いて、メモを取る。
  • ひたすら同じ問題集を解いた。
  • 間違えた問題をチェックして、正解した問題は解かないようにした。

ある意味当たり前のような勉強法のなかで、意外だと思った同じ勉強法が複数見つかったのです。

それが、「教科書を読み込む」ということ

タッド先生

ものすごく驚きました。

授業を聞いて、問題を解き、改めて教科書を読み込む。

実は日本の教科書って、めちゃくちゃ良くできているんです。

2021年の大阪の公立高校の入試問題の歴史を思い出してください。

「い、いなりやま古墳!?」「ワカタケル?」

図Ⅰを見ただけで、やる気をなくした方もいたのでは。

タッド先生

歴史の教科書の「古墳時代」を開けてみてください。

最初の方です。

必ず稲荷山古墳から出土した鉄剣の写真と「ワカタケル」の説明があります。

もちろん授業でも取り上げて説明しますよ。

でもなななか資料まで覚えていないことがありますよね。

改めて教科書を読み込むと、見えていなかった資料まで見えてくるのです。

そして実力テストや入試で使用される資料は、大体が教科書の資料なんです

だからこそ改めて教科書を読み込んでほしいのです。

まとめ

結論からいうと、中学3年生からでも成績は上がりますし、受験に間に合います

春休みは、最後の長期休暇だと思って好きに過ごしてください。

ただ宿題で出される地理と歴史の復習はしっかりやってくださいね。

今から受験に間に合う勉強法は、数学や英語のような積み上げ型よりも、分野別で一から対応できる教科をおすすめします。

数学でも公式や英語のイディオムのように暗記で対応できることもあります。

また社会に似た分野別で積み重ねがなくてもできる理科もいいですね。

今回は僕が元社会科の教員ということもあり、社会に特化して説明しました。

積み上げ型の数学や英語なども、まだまだ伸びますので、勉強しなくていいという意味ではありません

まず中学3年生で学習する公民は復習する機会が少ないので、授業をより集中して聞きましょう。

そしてインプットより、アウトプットを重視する。

タッド先生

つまり、どんどん問題を解いてください。

携帯のアプリを利用するのもありですし、予想問題を作って友人と出し合うのもおすすめです。

タッド先生

最後に、教科書を読み込むことです!

これは実際に社会の成績が上がった生徒自身が言っていたことです。

確かに教科書は良くできていますし、なんといっても授業中には見えていなかった資料に注目できることです。

しっかり授業を聞いて、問題を解く、そして最後に改めて教科書を読み込んでください。

これで1年後には、「社会が武器」になっていることを願っています。

著:渡部迪恵, 著:葉一, イラスト:そら あすか
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この記事を書いた人

名前:タッド先生

関西在住のアラフォー男。

同志社大学卒業。

元公立中学校教師。

既婚、1児の父。

うつ病で退職を余儀なくされ、より良い生き方を模索しています。

約9年間の公立中学校勤務の経験から、子育ての悩み、成績の上げ方の工夫など教育全般について発信しています。

ご意見やご要望などあれば、コメントかメールでお気軽にお知らせください。

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