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【生きづらい原因は境界知能だった!?】子どもの特性を生かせば悩みは減る

子育てをするようになって気づいたことがあります。

我が子の発達を気にしている親は少なくないということです

偉そうにいっている私もその一人です。

同学年の子どもと比較して、~ができていないなど気になることもあります。

今回取り上げた「境界知能」もその一つです。

心配ママ

〇〇ができない我が子は境界知能なんだろうか。

不安ママ

△△をよくする我が子は発達障害!?

結論は境界知能であれ、発達障害であれ、グレーゾーンであれ、子どもの特性を生かすことが大切です

そのためには時間をかけ、心に余裕を持って子どもを観察する必要があります。

それに子どもは難しいことを考えなくても、自分の特性を生かす方向へ自然と進んでいくいくものです。

逆に親が子どもの特性を殺すことがないように気をつけたいですね

私自身、小1の息子を持つ公立中学校の元教員です。

子育ての悩みはいくつになっても尽きませんが、「境界知能」をテーマに子どもの生きづらさと対策について考えます。

今回、参考にした本です。

『マンガでわかる 境界知能とグレーゾーンの子どもたち』

著:宮口 幸治, 著:佐々木 昭后(作画)
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目次

境界知能とは

境界知能はIQ70~84の人で、昔は知的障害と定義されていました

境界とは、IQ70以下の知的障害との境界のことです。

境界知能の発達年齢は、平均的な子どもの7~8割といわれています。

小学校2年生で8歳の場合、6歳くらいで幼稚園の年長か小学1年生くらいです。

日本人では7人に1人の割合とされており、35人学級だとすると1クラスに約7人いる計算になります。

発達障害との違い

境界知能とは「知能」の指数であり、発達障害とは別物です。

発達障害は、知的に遅れがあるないは関係ありません。

現在はASD(自閉スペクトラム症)と一括して呼ばれていますが、以前は知的に遅れのないアスペルガー症候群と知的な遅れがある自閉症に分かれていました。

境界知能と発達障害は別物ですが、同時に併せ持つ場合もあります

どうやって判定するの?

知能検査で判定します。

ただなんでもかんでも知能検査をすればいいというのではなく、まずは子どもの生きづらさを見つけてあげてください。

「困っている子どものサインを見逃すな!」ともいえます

自信が持てない

考え方・気持ち・行動が落ち着かない

勉強・コミュニケーション・運動が苦手

さまざまな生きづらさがありますが、詳しくは著書に譲ります。

とにかく子どもから発せられるSOSのサインに気づくには、日頃からしっかりと子どもを観察しないといけません

例えば、すぐにかんしゃくを起こしたり、怒ってしまう子どもは、自分の気持ちをうまく表現できないのです。

もっといえば、実際に生きづらさとして現れている根本原因を知ることです

実は発達障害知的なハンディ不適切養育が隠されているのかもしれません。

ここまで来ると難しいので、担任の先生スクールカウンセラー医療機関とうまく活用してください

子どもの特性を理解して、対応をしてあげればより良い学校生活が送れますよ。

やることはやってきたがうまくいかず、学校や支援学級、医療機関から提案があれば知能検査を受けてみてもいいでしょう。

子どもの生きづらさをどう解決してやるか

「できる」「できない」の二元論ではない

境界知能だからダメ、うまく気持ちを表現できないからダメという訳ではありません。

体育が得意で足が速い人もいれば、そうでない人もいます。

それと同じです。

「足が速い」ことが絶対的な価値基準ではありません。

ましてや足が不自由な人に「速く走れ」なんていう人はいないでしょう。

境界知能発達障害などは目に見えないので、余計に理解されず本人が辛い思いをするのです

親が運動会の徒競走で子どもに1位を取って欲しいことと、子どもが実際に速く走れることは違います。

同じく親がより良い成績を取って欲しいと願うことと、子どもが実際に取ってくる成績は違います。

だからといってすべてを諦めろということではありません。

運動も勉強も「できる」「できない」の二元論ではないからです。

勉強が苦手だから運動を頑張るという極論ではなく、苦手に隠されている根本的な原因にアプローチして欲しいです。

子どもの特性を知ったうえで、対策を立てていけばいいのです。

診断ではなく、子どもの生きづらさをサポート

特性は得意、不得意だけでなく、もっともっと細かく分類できます。

運動は得意だけど、集団競技より個人競技の方が合っている。

耳で聞くより、目で見た方が頭に入りやすい。

雑音が苦手なのでファミレスより、自分の部屋の方が集中できる。

感情表現が苦手なので、我慢の限界がくると、つい手を出してしまう。

境界知能」や「発達障害」と診断されたから万事解決する訳ではありません。

発達障害ではないけど、定型発達でもない「グレーゾーン」とよばれる人たちがいます。

手帳も発行されないどころか、定型発達と同じことを求められるのです。

グレーといっても、黒に近いグレーもあれば、白に近いグレーもあります。

診断名ではなく、現在の生きづらさに焦点を当てて、より良く生きられるようにサポートしてあげることが大切です

だからこそ繰り返しになりますが、何につまづいているのか、どんなことに困難を感じているのかを身近な保護者が発見することが重要なんです。

支援学級に入った方がいい?

これも子どもの生きづらさの具合をみて判断してください。

支援の先生がつくことにメリットもデメリットもあります

教員時代、明らかに支援が必要な子どもなのに、周りの生徒にバレるので、あまり近づかないでくださいという保護者がいました。

気持ちはよくわかりますが、指示された教科書のページも開けないし、板書を写すこともできませんでした。

タッド先生

やはり子どもを第一に考えてください。

支援の先生はさまざまな支援方法を持っているので、学習面だけでなく、生活面でも支援してくれます。

なんか最近では、心配だからと支援学級に在籍させて、より手厚い保護を受ける保護者もいるみたいです。

とにかく子どもの生きづらさの解決を第一に考えたいです

まとめ

境界知能とは、IQ70~84の人で発達障害とは別物です。

同時に併発することもあります

簡易なチェック表などもあり、うちの子も当てはまるぞと心配になられた方もいるかもしれません。

しかし、当てはまる=境界知能ではありません

タッド先生

まず子どもの生きづらさを観察してみてください。

忘れ物ばかりして怒られてばかり。

感情表現が苦手で友達やクラスでうまくいかない。

ささいなことですが、小さい失敗体験が自己肯定感を大きく下げる原因になります

忘れ物が多いのであれば、前日から準備して、ドアに大きくメモを貼る。

感情表現が苦手なのであれば、家でゆっくり話す時間を取ってみる。

せかしたり、親が先に気持ちを代弁してはいけません。

どうしても感情表現が苦手なのであれば、ヘルプカードのように「ものすごく怒っている」のようなカードを作って提示するのも一つの手段ですね。

とにかく子どもの生きづらさ、SOSのサインに気づくことが大切です

そのためには時間をかけ、心に余裕を持って子どもを観察する必要があります。

タッド先生

これが意外と難しいのです。

SOSのサインは小さく、SOSのように見えない場合もあるからです

学校に行く朝になると不機嫌になる子どもがいます。

「学校」が嫌なのでしょうか?

「学校」でも給食の時間は元気なようで食欲もあるみたいです。

聞いてみると算数より国語の方が好きみたいですが、勉強が好きな子はあまりいません。

体育の時間に足が痛かったけど、先生にうまくいえなかったみたいでした。

小学生低学年だと先生や友達をうまく頼ることができない子どもは少なくないです。

ただ家でうまく伝えることができたので、病院へ行ったり、先生に手紙を書いて対応しました。

ちなみにこれは実際に我が家で起きたことです。

子どもはたえずさまざまな形でサインを出しています。

幼かったり、何かしらの原因で表現する力が乏しいと、助けを求めることができません。

近くにいる親がサインを読み取ることも大切ですが、子どものコミュニケーション能力を高めることも大切です。

そこでソーシャルスキルトレーニングなどが用いられるのです。

とにかく診断名が何であれ、現在子どもが生きづらさを感じていることを解決してあげることです

なかなかうまくいかない場合は、スクールカウンセラーや医療機関に相談して、専門的な意見をもらうのもいいでしょう。

現在、子どもはどんなことに興味があり、何が得意で、どんなことに困難を感じているかご存じでしょうか?

一度、下校した子どもとゆっくりと向き合う時間を取られてみてはいかがでしょうか。

著:宮口 幸治, 著:佐々木 昭后(作画)
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この記事を書いた人

名前:タッド先生

関西在住のアラフォー男。

同志社大学卒業。

元公立中学校教師。

既婚、1児の父。

うつ病で退職を余儀なくされ、より良い生き方を模索しています。

約9年間の公立中学校勤務の経験から、子育ての悩み、成績の上げ方の工夫など教育全般について発信しています。

ご意見やご要望などあれば、コメントかメールでお気軽にお知らせください。

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